1・14時~15時20分
山田 翔平 様 ヤマダインフラテクノス株式会社 土木部橋梁事業課
『 ゴミを減らせば世界が変わる
橋梁塗替え塗装における廃棄物削減の取り組 』
平成26年度国土技術開発賞受賞技術 橋梁塗替塗装で採用される素地調整工法従来工法と比較して、本新工法は産業廃棄物の発生量を、1/40~1/50まで削減する事が可能。その結果、地球環境負荷低減を可能とした。更に、産業廃棄物処理費用も大幅に抑える事が可能となる。
鋼構造物保全業者としての使命と責任
☆鉄は錆びる、だから守る☆
橋梁の長寿命化対策への取り組み
・NETIS登録NO.CB-100047-V
循環式エコクリーンブラストエ法
1.塗替塗装工の過去・現在
塗装仕様の比較について・・・
橋梁長寿命化対策・予防保全業務を実施する上で、必要な工種である、
塗替塗装工の過去・現在
時代の流れと共に変化をした塗替塗装仕様
◆過去 平成2年度版 鋼道路橋塗装便覧 (社)日本道路協会 発刊
基本的には、
電動工具(3種ケレン)を使用して、
素地調整を行い、その後に新たな塗装を塗り重ねる塗装仕様
◆現在 平成17年度版 鋼道路橋塗装・防食便覧 (社)日本道路協会 発刊
橋梁長寿命化やLCCを考慮して、
基本的には、
ブラストエ法(1種ケレン)を使用して、
素地調整を行い、既存塗膜を全て除去した上で、
防錆力と耐候性の強い新たな塗装を施す塗装仕様
2.現在の塗替塗装工事においての問題点
鉛等有害物質への対応
・厚生労働省 通達を読み取る
・通達に対する対応策
◆現在の塗替塗装工事においての問題点
産業廃棄物発生量の問題点
・特別管理型産業廃棄物処理費用(鉛含有)
・PCB含有物質対応処理費用
・現場の声
・解決策について
2・15時30分~17時
森 竜雄 様 愛知工業大学工学部電気学科 教授
『 グリーングリッドシステムの紹介と可能性 』
グリーングリッドシステムのシステム技術は、再生可能エネルギーによる発電システムと蓄電池を用いた給電システムへ、直流給電技術を導入し交直給配電方式と人と人のつながりを考慮し、モノのインターネット(IoT)を用いた地域エネルギーマネジメントシステム(CEMS)を導入したものである。
はじめに
「グリーン」とは、エネルギー分野では、再生可能エネルギー、自然エネルギーを意味する。
「グリッド」とは、(ここでは)電力網を指す。特に何も断らないと
電力会社(この地区であれば中部電力)で送配電網のこと。
別に
「マイクログリッド」単純な意味は小さな電力網
「スマートグリッド」単純な意味は賢い電力網
がある。それぞれ今回のグリーングリッドに関係がある。
【発電】
発電機ターピン(火力)
気体を吹き付けて(運動エネルギーで)
発竃(風力は風、それ以外は高温蒸気)
太陽電池、燃料電池、乾電池
など「電池」と名の付くものは、
他のエネルギー源から電気エ
ネルギーを取り出す。
太陽電池:光
燃料電池、乾電池:化学
はじめに(マイクログリッド/スマートグリッド)
2003年8月のニユーヨークの大停電
国内における動向
・東日本大震災後にエネルギーの重要性を肥識
“大規模集中型'から“分敷協調型"へ
・再生可能エネルギーの普及拡大
“自立型の電力供給、プラックアウトスタート、事業継続計画”
・需要のスマート化(デマンドレスポンス、など)
・電カシステム改革
2010年1月に出された経済産業省の指針によると スマートグリッドとは 「最新の IT 技術を活用して電力供給、需要に係る課題に対応する次世代電力系統とされる概念」と 表現されている。
左図(次世代電力送電網)に示すように様々な機器や装置がいわゆる「系統」を通じて お互いに繋がっている状態で 「従来からの大規模電源と送配電網との一体運用に加え、 高速通信ネットワーク技術等を活用し、分散型電源、 蓄電池や需要側の情報を統合活用して、高効率、高品質、高信頼度の電力供給システムの 実現を目指すもの」と定義されている。
スマートグリッドを考えるとき「系統」を無視することはできない。(CRN事務局補足)
※参考資料: 次世代エネルギーシステムに係る 国際標準化に向けて - 経済産業省
http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g100129d01j.pdf
省エネによるピークカット対策
IT技術を活用して、太陽光などの発電に合わせて自動的に家電や機器を制御により、「我慢の省エネ」から「気付きの省エネ」、更には「お任せ省エネ」へ発展させる。
⇒需要サイドのエネルギーマネジメントシステム(EMS)が必要
○デマンドレスポンス(DR:Demand Response)とは、「卸市場価格の高騰時または系統信頼性の低下時において、電気料金価格の設定またはインセンティブの支払に応じて、需要家側が電力の使用を抑制するよう電力消費パターンを変化させること」を指す。(Assessment of Demand Response & Advanced Metering, FERC(2011))
○デマンドレスポンスはおおまかに、時間帯別料金等の電気料金ベースのものと需給調整契約等のインセンティブベースのものに分けられる。
言い換えると
○電気事業者が時間帯(又は時間)別に料金を設定することで、需要家に自らの判断で、割高な料金が設定された高負荷時に需要抑制、割安な料金が設定された低負荷時に需要シフトを促す枠組み
デマンドレスポンス:インセンティブベース
○プログラム設置者(電気事業者、系統運用者)が需要家と契約を締結し、卸電力価格が高騰又は電力需給が逼迫した際に、
負荷抑制・遮断を要請又は実施する枠組み
○ネガワット取引と呼ばれる、需要家による需要削減量を供給量と見立て、市場等で取引する事業形態もあり、アメリカ等においては、複数の需要家の調整量をまとめて取引するアグリゲーターが新たなサービスを提供している。
デマンドレスポンス
※参考資料:デマンドレスポンス(Demand Response)について - 経済産業省 http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/sougou/denryoku_system_kaikaku/002_s01_01_05.pdf
主な研究成果
・災害時などにおけるマイクロ・スマートグリッドシステムの構築
・無瞬断での系統連系一自立一連系が可能
・システムで使用する情報量が少ない
・ピークカット/ピークシフトが可能
・系続からの受電電力量を制御
・V2B、V2Hの実証試験を実施
・グリッド間違系による電力融通の基礎的検討
・AC/DCハイブリッドマイクログリッド
・直流給電の基礎的検討
・太陽光発電、風力発電の発電量予測利用の基礎技術
・小型風力発電の集風装置の開発
マイクロ・スマートグリッドにおける問題点
・供給電力量に対応した消費電力
(オンラインデマンドレスポンス:地域で?)
・快適性を失わないように、(地域)エネルギーマネジメント?
・地域を意識したレジリエンドなグリッドシステム
・再生可能エネルギーの高効率発電
・蓄電技術の開発
あとがき
2015年12月に開催された気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)において、「パリ協定」が採択されました。
2020年以降の地球温暖化対策を定めています。
パリ協定を採択できたことは、世界全体の温暖化対策の転換点となる大きな成果ですが、
地球の平均気温の上昇を2℃未満に抑えるなど、世界中の国々が合意してパリ協定に
描いた地球の未来を実現できるかどうかは、パリ協定の詳細ルールがどのようなものに
なるかと、今後各国が温暖化対策をレベルアップさせていけるかにかかっているのです。
最近、国だけでなく、企業にも「2℃目標」達成に向けた取り組みを促そうとする国際的な動きが登場している。それが「SBT(Science Based Targets、科学的根拠に基づいた排出削減目標」です。
SBTは、「2℃目標」に整合して設定された企業の温室効果ガス排出削減目標のことでありますが、SBTに関心を持つ企業が一気に増加しました。
こうした傾向には、多くの企業がSBT設定に意義を見出していることが表れですね。
実に100社以上の日本企業がSBT設定意欲を示しているようです。
一方、カーボンプライシング(炭素価格付け)についても重要な課題です。
日本は自然環境に恵まれている方でありますが、
CRN研究会としては、森林はもとより海洋環境にも視野を広げてみたいですね。
日本国民は、動物性タンパク質を魚介類から摂取しています。
おかげで、長生きしています。
海洋生物も農業の仕組みとよく似ているようです。
テーマで言えば、「食と海洋環境」ですね。
(CRN 川崎 修)