地震や津波などの自然災害は、その発生自体を阻止することは不可能であり、いかなる場合においても、大きな災害に見舞われる可能性があることを認識しておかなければなりません。
このため、地震や津波の発生時期や規模などあらゆる可能性を考慮しつつ、人命を守ることを最も重視し、ハード・ソフトの両面からできる限りの対策を組み合わせて実施することにより、被害をできるだけ少なくする考え方、いわゆる「減災」を地震・津波対策の基本を学ぶ機会として開催します。
◆ 日時 平成29年4月17日(月)午後
◆ 会場 名古屋大学減災連携センター
(減災館)
、減災館2階 災害対策本部室
◆ 講 演 : 13:10~14:40
福和 伸夫 様 名古屋大学減災連携センター長
『 見たくないものを直視し転ばぬ先の杖 』
「失敗学」の生みの親である畑村洋太郎東京大学名誉教授が、東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会で報告書を取りまとめた際に、委員長として示された「7つの所感」
メモ
畑村洋太郎(はたむらようたろう)
工学博士(1973年2 月15日,東京大学)
現職 工学院大学 教授
東京大学 名誉教授
ホームページ
http://www.sozogaku.com/hatamura/
某省庁で災害対応を担当している友人から、シン・ゴジラを見た方がよいと勧められ、翌日、久しぶりに映画館にでかけました。
確かに、我が国の災害対応の現状が、人、仕組み、場所など、いろいろな面でリアルに描かれていました。
ですが、内容の面白さに圧倒され、思わず見入ってしまい、勉強は後回しになってしまいました。
とはいえ、初志貫徹で、ストーリーを思い出しながらシン・ゴジラから見える我が国の防災対応の現状について考えてみたいと思います。(ブログ)
見たくもないことを楽しく学ぶ映画のようですね。
物事を、いろんな視点から見ることが大切で、云えない社会にしたくありませんね。 報告書は、一部を掲載していますが、皆さんの安心安全をモットーに考えて記事にしています。 前向きのこころでご理解をおねがいします。
西原村の人口は6900人、役場職員はたった66人で、防災担当も1人しかいませんでした。
常備消防は出張所しかなく11名の職員と救急車・ポンプ車各1台での運用でした。
警察も駐在所しかなく、24時間対応可能な病院もありませんでした。このため、255人いる消防団に多くの災害対応を委ねていました。
「減災のこと、本音で話しませんか」
自治体やトヨタ自動車、中部電力、東邦ガスなど地域の中核企業の担当者と「本音の会」を立ち上げた。
自分たちの地域を守るためにできること、できないことを本音でぶつけ合い、真の減災連携を探るのが目的だ。
会に加わる自治体は東海圏に広がり、参加企業は30社を超えた。
◆ 減災館見学 : 15:00~16:00
減災館は
産学官民の連携によって減災社会の実現を目指す拠点です。自家発電・太陽光発電装置なども備えたキャンパス初の免震建物で、平時は防災・減災に関する最先端研究や市民に開かれた学びの場として、大規模災害発生時は大学や地域の災害対応の拠点として活動します。また、地盤のモニタリングシステムや大振幅長期周期の揺れを再現する実験施設などを備え、全館が建築耐震技術の開発と実験の場となっています。
最初に、免震ギャラリー
屋外からガラス越しに基礎部分にある免震装置の見学です。
周辺には、災害時の外部電源及び都市ガスの接続装置がありました。
◆木造建物の耐震補強の実物
そのほか普段体験できない装置や、名古屋市周辺を
モニターに指示することで、古地図から災害に遭遇しやすいか学ぶことができます。
したがって、もう一度ここに訪問してみようとなりました。
また、郷土史についても災害を歴史的さかのぼってひも解いてみても楽しいですね。 ここは、「見たくもないこと」を楽しく経験して災害に備えてみる場所です。
減災の最先端が、ここに集結
※報告書の内容には、以下のHPを参考にしています。
・名古屋大学減災連携センター
http://www.gensai.nagoya-u.ac.jp/
・YAHOO! ニュース
https://news.yahoo.co.jp/byline/fukuwanobuo/20160821-00061337/
・講演1. 名古屋大学 福和教授 説明資料 - 中部地方整備局 - 国土交通省
http://www.cbr.mlit.go.jp/kensei/machi_seibika/pdf/15.pdf
※報告書作成中に、以下のHPも参考になりました。
・リスク対策.com 【第2章】 「災害心理学」について
http://www.risktaisaku.com/articles/print/2485
あとがき
あゆち潟の時代~台地に人類が生活を始めました。
濃尾傾動運動は、現在も続いている?
民俗研究家 結城登美雄
「海や山の民は、自然と向き合って生きている。日常の端々に感謝と祈りがある。
東日本大震災は、自然が時に恐ろしい牙をむくことを私たちに知らしめた。
恐ろしいもの、厳しいもの。一方で恵みをもたらし、私たちを生かしてくれるもの。
その両面が、自然にはある
ゆうき・とみお。仙台市在住。
東北のフィールドワークを続け、東京に頼らない地域のあり方を目指す活動を展開する。
民俗学者の柳田國男の言葉
「美しい村など
はじめからあったわけではない
美しく暮らそうという
村人がいて
美しい村になるのである」
素敵なことばですね。
そして、被災した村や町が良くなることが復興であり、
日本の希望になるのではないか、
とまとめた。
福和 伸夫 様には、
ご多忙にもかかわらず休館日に、ご講演をいただき大変感謝申し上げます 。
(CRN 川崎 修)